《pixiv》1-28 魂の檻
ライドウが悪役の様な状況です、長編一章はそもそもベースがそんな感じか……
執筆しながら「紺野夜には恐怖心が殆ど無い」事を、改めて実感します。特に「死に直結する」類の物事には鈍感というか、危険度の察知はせども恐怖に繋がらない。
彼が怯えるのは「これまでの自分を無かった事、無意味にされる事」それも他者によって。なので己を絆そうとしてくるものを警戒し、分かり易い情愛を疑う。
〝行くところまで行った時、自分は果たして何者になるのだろうか〟という彼自らが生まれ直そうとする行為は、これまでの自身を肯定するもの(生きる意味)なので可である。何かに生まれ直すかもしれないし、何も残らない〈死〉かもしれない。過去に交わした他者との約束や呪いも有るが、これは当人が「ひとまず生きる」為に繋いできた橋の様な想いであり、支える感情支柱の中でも「恐怖」「慈愛」は脆く邪魔なので、前者は感知せぬよう酷く鈍感に、後者は受け流したり己に見出さぬよう生きている。
彼が最後に鮮明に恐怖したのは、おそらく里で最初に輪姦された時。あの辺りを境に、何処か完全に閉ざし始めた。それからは谷と心中されそうになった時も、呪いの種を飲み込んだ時も、百穴に追い詰められた時も、獏を前に眠りに落ちる時も、リンを殺した時も、屍鬼か剥製にされかけた時も、ルイに殺されかけた時も、恐怖はしていない。
ライドウが悪役の様な状況です、長編一章はそもそもベースがそんな感じか……
執筆しながら「紺野夜には恐怖心が殆ど無い」事を、改めて実感します。特に「死に直結する」類の物事には鈍感というか、危険度の察知はせども恐怖に繋がらない。
彼が怯えるのは「これまでの自分を無かった事、無意味にされる事」それも他者によって。なので己を絆そうとしてくるものを警戒し、分かり易い情愛を疑う。
〝行くところまで行った時、自分は果たして何者になるのだろうか〟という彼自らが生まれ直そうとする行為は、これまでの自身を肯定するもの(生きる意味)なので可である。何かに生まれ直すかもしれないし、何も残らない〈死〉かもしれない。過去に交わした他者との約束や呪いも有るが、これは当人が「ひとまず生きる」為に繋いできた橋の様な想いであり、支える感情支柱の中でも「恐怖」「慈愛」は脆く邪魔なので、前者は感知せぬよう酷く鈍感に、後者は受け流したり己に見出さぬよう生きている。
彼が最後に鮮明に恐怖したのは、おそらく里で最初に輪姦された時。あの辺りを境に、何処か完全に閉ざし始めた。それからは谷と心中されそうになった時も、呪いの種を飲み込んだ時も、百穴に追い詰められた時も、獏を前に眠りに落ちる時も、リンを殺した時も、屍鬼か剥製にされかけた時も、ルイに殺されかけた時も、恐怖はしていない。
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