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湿血帯不快指数

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web拍手御礼SS『懺悔は一種の惚気なり』
※5/12~5/31に頂いた拍手のお返事を、前の方の記事でアップしてあります。

久々の拍手SS更新です…最近お声の掛かったルイライで一本書きました。
懺悔室で「ルイに災難が降りかかる事を依頼」してしまうライドウの話です。
してしまうも何も、当人全く悪びれてませんが…



この先、色々読了済みの方向け↓


ライドウ(以下“夜”)「親代わり」だったタムリンと戦って決別し、「初めての友人」と確信したルイとも戦って決別している。
ルイとの決闘は自身の悪乗りもあったとはいえ、あのような別れを望んでいた訳では無い。
心を許した者とはそうやって別れる事になる、夜は薄々そんな意識を持ち続けているのではないか。

師を討ち破ってでも手に入れた葛葉ライドウの券で帝都に出て、完璧に勤めていたと思いきやルイに敗れ。この人はいつも、拠り所を自分の手で壊す羽目になっている。
支配や契約に固執しがちな理由はそこにあるのかもしれない、関係性にルールが定められており、終わり方もパターンが決まっているのであれば心構えも出来る。

幼少時代と悪友時代、このふたつの時期の夜は小賢しくも天真爛漫な部分が有る。
これを抑圧しているからこそ、癇癪となって時折漏れ出すのか。

──もう、何者にも心を赦さない。介入は、赦さない。──

『汚点(後編)』のラストで夜が語る心情一文。
これは「それまでは赦してしまっていた」事と同義である。
冒頭で「友人など必要ない」と語っていたのに…
自覚やコントロールがうまくいってない事が多く、まだまだ成長段階。

悪友時代の夜は、意図的に青二才っぽい部分が垣間見えるよう書いている。
人修羅(矢代)と邂逅した頃の彼は、既にある程度擦れてしまっているのだ(野心はあるものの、自己への諦観が増したとも取れる)

しかし、徒花(長編)で満身創痍の夜は“コントロール不能”に近い状態へと逆行してしまう。
余裕が殆ど無かったのだろう、戦闘能力の高い只の子供に等しかった。
ただルイ(ルシファー)から見た彼は、この時も含めいつだって子供のような小さき存在だったと思われる。

結局のところ、ルイは夜を人間観察のサンプルとして見ていた、彼がライドウという面白い立場にあったから付き合っていたのだ。(面白いから付き合っている、という理由は夜も同様)
サンプルなどと書いたが、それもひとつの情(人間的に言えば)なので、ひとまずはルイライという項目でサイトに掲載している。やはりこの関係性は恋人同士ではなく悪友と呼ぶにふさわしい。

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