湿血帯不快指数

当人が「人では無い」と主張するほどに、人間であることが強調される様な……
ないものねだりという言葉は有りますが、あれは同じ属に在るからこそ発生する感情のように思います。つまり夜は間違いなく人間であるという。

フェイクやイミテーションというものが結構好きで、まさに「本物ではない」という要素が一番の理由。精巧なそれらは年月経てば文化的価値も生じたり、大変面白いです。

自分が書く近いものに擬態行為が有ります。あれも決して本物にはなり得ない事を、擬態者も作者も読者も〝前提として分かっている〟からこそ、擬態者への同調が高い状態で進行出来るかなと思います。
逆に、擬態者以外の視点で進行し、後から露見する場合には「どこに違和感が有ったか」を遡り楽しむ事も出来るのではないでしょうか。

造形物はシンプルにガワでの判定となりますが、人格を持つ場合は「どこに本質や個を見出しているのか」個人差が出る為、なんなら偽者が本物に成ってしまう可能性もありますね。