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pixiv「帳エピローグ 訪れぬ夜明け」


《pixiv》【帳エピローグ】訪れぬ夜明け

本編後日談……とは言っても数十年後の話、そこそこ時間経過しています。
サイトで読了済みの方はご存知の通り、タヱちゃんの子孫らしき人物がメインという、なんとも勝手な作品です。
これは「その後、幸せに暮らしましたとさ」の表れとして書いたのですが、以降も定期的に番外編が更新される辺り、自分でも結構気に入ったシリーズ(関係性)の様です。
長編や他連載とは全く違うタイプの結末を迎えている為、話を考える時に自由の利く範囲が少しずれている。それが気分転換に丁度良いのではないかと思っています。


と対極にあるのが徒花

閉じた世界での悠久他世界に渡る因果の終着
娶った流れから他者に取られた流れから
記憶に潜る記憶に潜られる
生き返る為に死ぬ生かす為に死ぬ

もっと挙げる事も出来ますが……
徒花も「終わる事」でひとつの答えに辿り着いている為、矢代と関わる事なく任務のどこかで野垂れ死んでいたよりは、幾らか解放が有ったのではないでしょうか。
希死念慮の強い夜は「自分の都合で命を捨てる」イメージが有りましたが、結局は「他者の為」に捨ててしまった(SS「口吻の種」でも指摘されている。)

死の恐怖って基本的には「永遠の別れ」「未知」の二大要素と思うのです、前者を更に鮮明にすると、夜の場合「自分が居なくなった後も矢代は生き続ける」事じゃないかと最近浮かびます。自分が居なくても生きられる者を縛っていた、縛る事を赦されていた……そこに触れると「避けようの無い情愛」を自ら感じ、別の感情と板挟みになる訳です。
そして何より矢代が誰かのものになってしまう可能性を高める選択なので、本来の希死念慮とは別軸で死への忌避が有る。それでも矢代を生かし自身の死を選んだのは、夜が散々矢代に対し「つまらないプライド」と哂っていたものと同じ、自尊心でしょう。
矢代は生き抜く為に泥臭さを見せるが、夜は死ぬ為に泥臭さを見せた気がする。

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