湿血帯不快指数

母の無償の愛だとか、血縁に無い者同士の絆だとか。
夜にとって、巷に転がる「見えない約束」達はそれこそ亡霊の様なもので〝それを視る能力や資格が自分には無い〟と感じていた可能性を考えます。タム・リンを失ってから、顕著になっている事でしょう。
多くの人間が「割と一般的」に享受できるものを、自分は受け取れない。多くの者に視えない形を捉え、関わる事は出来るのに。だからこそ、他者間に渡される「約束」を試し、本物か見定めているのかもしれません。
しかし真の関係というのは傍から見ても分からないもので、夜自身がその様な相手を見つけるまで、結局亡霊は亡霊のままだと思います。


球体関節人形というと、趣味にしている家族が数体所有していました。
きっちりと服を着せているので目立つ事は無いのですが、別の家族が「あの関節が気持ち悪く苦手」と言っており、成程と思った事があります。其処に特段着目していなかったので、目から鱗というレベルでした。