"更新"カテゴリーの記事一覧
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《pixiv》
赤い神殿にて、人修羅に馬乗りになってダメージゾーンを這わせる回。
どういうシチュエーションだよと突っ込まれそうですが、初稿を公開してから11年が経過しており……11年前の時点で、既に大勢から突っ込まれた事と思います。
さて3,000字ほど加筆となりました、しかし流れは同じといえども99%書き直しているので、長編1章を読了されている方にも楽しめるのではないでしょうか。台詞なんかもそうですが、方向性をそのままに完全変更している部分もあります。状況のせいでほぼライドウのお喋りですが、なんと初稿より嫌味は増しています(pixiv掲載を考慮し軟化すると思いきや)
とんでもない十四代目だなあと思われそうですが、少しだけ意識している点を挙げると「結構な非道を働くシーン」はライドウ視点にしています、もしくは他者視点だがライドウの台詞を多めに。
心理描写が入ることで、言動の目的が多少読める様になる。暴力性の中に、彼なりの理屈や意図が垣間見える様にします。過激なシーンほどエッジをやや円くしておかないと、読者でさえ飴のパートに辿り着けず、脱落する可能性が高い。
行為を軟化させるより、キャラへの掘下げで一時耐え凌いでもらう、という具合です。
長編1章のライドウは、人修羅にとって「得体の知れない凶悪サマナー」であって欲しい。
しかし読み手にとっては最終的に「もう一人の主人公」となって欲しい。PR -
先日ブログ掲載したSS「口吻の種」の後日談、ルイライです(隙間作品の後日談を拍手御礼にするという暴挙)
《口吻の種》掲載記事
ルイとフラフラしてた矢先、縁日で蛇使いの男と遭遇し……といった流れ。この短い話の中で、二名とキスしてますよ紺野さん。
長編でもわりと早い段階から、矢代にあっさりキスしてましたね。対象の多さ、そして矢代と比較すればキス魔という印象さえ有りますが、たぶん夜にとっては安売りの内にも入らないのでしょう。
最近ブログ内でも矢代だ夜だと、勝手に与えた個人名でよく書いておりますが。ちょっとした検索避けです(サイトページはそう簡単には引っ掛からないのですが、ブログはあっさり浮上してしまうので)解説に必要な時はもちろん、ジャンル名、作品名、通称など記載します。
以下雑記▼
どうも夜には〝命(魂)を吸い取る〟イメージがあり、それこそ悪魔的ともいえるのだが彼は正真正銘人間であり、ヒトの生涯において得な気質とは言い難い。そんな彼が〝与えたい〟相手が矢代だった訳で、なかなか具合が好い。
しかし彼等にとっての契約・相互補給などにも関連づく性行為に関し、矢代は「本来は愛する人とすべきもの」と考え、反して夜は「愛する人としてはならないもの」という捉え方をしているから真逆。性行為=穢れという観念が強い夜は、行為による欲望で信愛が殺がれると思っている。
では、矢代と致す夜は嫌々やっているのかといえばそんな事も無く、快楽の嗅ぎ分けも出来ているにも関わらず「これは愛を伴うものでは無いから、いくら穢し合っても良い」と、自分に言い分けしながらやっている。矢代に「セックスの理由が出来て良かったねえ(要約)」とよく嫌味を述べているが、実のところセックスに一番理由を求めているのは夜だ。
※なので、自分の好意を認める事のできた帳シリーズでは、矢代との性行為にかつてほどの条件を設けていない。性行為への嫌悪感が減っている。 -
久々に拍手御礼SSを更新しました。
タム・リン師範の槍稽古、夜の昔話です。しかし稽古の後からが本番というか……
痛いという程のシーンは無いですが、精神的にもどかしいまま終わります。
C氏からも言われたのですが、リンの話は〝彼がどこか薄ぼんやりとしている〟との事。それは恐らく、リンが永きを生きており、夜が彼の過去を知る機会も無い為。リンといくらじゃれ合っても、遠い人のようなのです。人間と悪魔の距離感とも言えますが、リンがお喋りなくせに自分の事は殆ど漏らさないから、顕著。
そして今回のSSの様に「助けてやりたいが襲名して欲しい」リンと「助けて欲しいが襲名したい」夜の、無言の同調が呪いとなっている訳ですね。
リンのかつての主人がヤタガラスのサマナーという設定。現在(昔話)のリンは里に従属しつつも帰属意識や愛着は無く、寧ろ卑しんでいる事から、何かあったのだろうと推測は出来る。
里への複雑な憎悪を同じくする夜を見て、この子に襲名して欲しいと願った。なのでリンとしては、夜が組織に対し怨嗟を抱くほど同調率も高まるし、好都合な部分が有る。
仕上げとして自分を討たせた際に呪いが完成するという事だったのでは?
リンの事は生粋の悪魔というイメージで昔から書いてます。しかし情愛に偽りは無いので、夜がひとたび「助けて欲しい」と望めば、恐らく叶えてくれたでしょう。
そうそう、今回の更新直前に拍手くださった方、有難う御座います! レス不要との事ですから、個別返事は書きませんが……ルイライ作品にメッセージ頂けて嬉しいと、此処で全方位に訴えておきます。 -
根強い人気(読者数の割に)を誇る帳から、番外新作。
しかし今回はアクシデントも無く、平和で甘い内容です。私としては、夜の心にこぞんだままの不安感は書いたつもり。簡潔に説明すると、誕生日を祝う話です。しかし夜に誕生日は無いので、さてどういう事か?という……
あとがき末尾におまけも有るので、よろしければ其処まで読んでやってください。
帳本編は前提として、SS「血肉を纏いて舞い候」を読了していると、イメージ補助になると思います。他、短編にちょくちょく出るナルキッソスを、今回冒頭にさらっと出しております。
昔から付き合いのある悪魔連中と居ると、体感速度が更に変わると思いませんか。帳に出てくる里なんかは、まだ人間サマナー達の居住区が有るから良いものの……あれが本当に悪魔だけの里であれば、たまに外界に赴くたびに〝隔世の感〟でしょう。
劇中で夜が「つい最近」と思っていたところ、物質の劣化状況から見るにそこそこ経過していた……という場面もありまして。物の傷みの速さ、人間の寿命、様々な物事の縮尺が変わってゆくのだろうと、まだ若き悪魔二名に思いを馳せる訳です。
甘い(平和な)作品を書くと、自分自身不安になります。先日頂いた拍手メッセージに「甘い話も好き」と有ったので、救われました。 -
とうとう全ての本が売り切れてしまいました。ご購入くださった方、有難うございます。(合同誌「暗の中で俺と俺とが真黒く睨み合つた儘」は、朽ちゆく庵さんBOOTHにて販売中です。)
上記の関係でOFFページも更新があります。各売切れ表記や、ナチュラルに値上げされているクリックポストの価格表示変更など……気付けばクリックポストを標準配送設定にしてから、3回の値上げがありましたね。
イベントは2回程不参加の状態が続き、そしてこのご時世。自分が東京に行ける頃まで、はたしてアナコンは開催されているのでしょうか? 真5が出た頃に開催が途絶えていたら、流石に勿体無いとは思います。
同人誌に関して企画だけは有るものの、イベントに尻を引っ叩かれないと、なかなか作成着手できない人間であります。耽読魔酔は虫の知らせだったのか、ふと思い立ち急ピッチ作成でしたが、あれが最後の形となってしまいましたね。これもあっさり売り切れてしまい、イベント1回分しかもちませんでした、もう5冊くらい刷っといても良かった気がします。
そもそも、まだ欲しいという方、居らっしゃるのでしょうか? 本当に資料本なので、頒布宣伝の際に少し気恥ずかしかった事を思い出します。自分で書いた二次創作の人物達なのに、推測を書き起こす事で気付く部分も多いです。頭の中で生きているみたいで、すっかり自分の人生では切っても切れない存在になってしまいました。 -
《pixiv》
ヒジリに襲われる問題回。未遂なのでR18の必要は無いのではと思ったが、念のためタグ付けしました。
しかし、このヒジリに性欲求は殆ど無く、明らかに好奇心が勝っている。人修羅の持つ価値(エネルギー)を見出して、それを得ようとしている。総じて見れば支配的な暴力ですが、欲しいのは人修羅そのものではない、といった所。
今回ブラッシュアップに伴い、結構削りました(圧縮というか)心情部分は加筆気味です。
それにしても、この回のライドウ、感情だけでキスしてるな…… -
あけましておめでとうございます、今更過ぎる。
Web拍手から新年に挨拶してくださった方、ありがとうございます。今年はイベントに出られそうも無いので、湿血帯の更新頻度を上げていきたい所存。
さてタイトルの通り、2017年頒布の「こころは蛇蝎のごとくなり」をWeb再録しました。しかし何故pixivだけかというと、現在水面下でサイトを改装している為……収録ページが多数必要となる同人誌再録に関しては、一旦pixivオンリーにしようという試みです、ご容赦ください
《こころは蛇蝎のごとくなりpixiv掲載ページ》
この本、個人的にはかなり気に入っております。カバー・PP加工無しでも活きる用紙を選んだおかげで、なかなかの経費削減にもなりました(そういう?)
自分の本棚にも納めてあるのですが、棚に防虫香を差し込んであるので、本に白檀の香りが染みついて良い感じです。
御統と同じく、テーマを設けた短編集というのは話を考える楽しさが一段と強く、どちらも出来れば続編を出したいです。蛇蝎は蟲だったから、今度は鳥か…植物、どんな類でもそこそこ数が居るから、何でも書きようが有りますね。
それにしてもリマスターの関係か、近頃から通い始めてくださっている方が少し居る様子。インデックスページからリンク張って、改サイトに繋げるだけ繋げてしまう事も検討中……
スマホでだいぶ見易くなると思いますが、各作品の引っ越しは少しずつになりそうです。引っ越し中も全作品が読めるよう、旧サイトも並行運営はします。
ガラケ用サイトはどうするか……わざわざ消す必要も無い、とは考えています。 -
《pixiv》
勇と矢代の「利害の上に成り立つ友情」の話。
とはいえ、自分の書く勇は比較的「友人」としての振舞いをしている。おそらくそれさえも〝周りからどう見られているか〟を気にしているからであり「集団の中で立場を悪くしないか、しかしお人好しに成り下がってないか」と、常に不安が付きまとっているイメージ。この辺の心理は、2章の「帰って来た嘯く鳩」を読めば、少し覗けると思います。
さて、更新記事に近況報告を書いてしまいますが、先日やっと病院に行きました。予測と違う箇所が悪く、再検査となりました(200から陽性のところ、1000有った…)
病気か否かは五分五分といった感じ。
家系的にガンの可能性も高いので、一応覚悟はしておきます。
あっ、返信不要とあったのでお返事はしませんが、Web拍手へのメッセージありがとうございます。上記のことで二週間近く気を揉んでいたので(そしてまだ続く)大変染み入るというか、気持ちが回復しました。 -
《pixiv》
人修羅とライドウの首を繋ぐ回です!……糸で(言葉が足らんだろう)
矢代のフェミニスムって、本人の中の思想というよりは、母親に対する慕情がさせているんですね。彼の母親は深い意味など持たせず「女の子には優しくね」程度に呟いてたのですが、母子家庭という側面上、矢代が意識し過ぎた訳です。ピクシーとの〝本当の関係〟も加味しつつ、矢代の家庭環境を作っていった結果、結構なマザコンになりました。
夜は対する意識の持ち主で、良くも悪くも女性に遠慮しないし、侮る事もしない(相手の居ようとする位置を、割と尊重する)
しかし短編なんか見てると、凪相手には態と意地悪を云ってたりしますね。SS『赤い沓』で吐いた出任せとか、酷いもんです。夜は、別に凪の事を嫌っている訳では無く、寧ろ真っ直ぐな娘だと思っているのですが、だからこそ矢代から離しておきたいのです。
矢代がマジョリティに囚われがちだと知っている夜。矢代は凪の容姿を褒めていた、しかも彼女はサマナー。同じ形をしていた雷堂(明)ともまた違った厄介が有る訳です。
SS『阿古義な男達』で、己の容姿に関し「此の姿に興味は無い」と云っていた夜も、矢代がたびたび自分の事を〝顔だけは良い〟と褒めるので、少しは価値を見出せていそうです。他にどれだけ美しいと褒められても、矢代が気に入ってくれなかったら、やはり意味ないですからね。彼にとって、自身のルックスは疑似餌でしか無いのです。生餌にはなるまいと、喰われる前に喰ってやるのが信条であります。