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湿血帯不快指数

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3/11の拍手返事
> 23:33 春啼き百舌鳥読了…の方


某所が更新出来た為、ようやく気持ちにキリがついてお返事している次第です、遅!!!!
思えば『春啼き百舌鳥』なんてまさに春めいた話で、桜も始まった頃にメッセージを頂いたのだなあと遠い目になります。
夜の中で、里のあれこれは「外部情報と比較すれば異様」であると認識だけは出来る。しかし其処で育ったが故に「根底から湧き上がる嫌悪・違和感」などを持てず「これくらいであれば普通」の感覚が勝る方が多い。
ただし「里のローカルルールや水準」と「夜個人が受けた加虐・偏愛」を、夜自身で混同しかけるところも有り。何故かといえば、理不尽に受けた暴虐を受け入れたくない・認めたくない、そういった感情がさせているのかと思いました。

表面的には糾弾や報復をしたり、一笑に付してみたり、無かった事にされたくないとは思う。
内面的には向き合っていたくない、自分を憐れや不幸と思いたくない、出自の所為と思いたくない。
強くあろうとすれば表面的な振る舞いになる、それなのに内面は嫌悪感に埋め尽くされ閉ざしている。夜にとって、矢代はこの外面/内面のあわいを、うまく繋いでくれる存在なのかもしれません。矢代の指摘と許しが、夜の「襲名以前のしがらみ」を払拭し、「ライドウになってからも内包する個」を汲んでくれているのではないでしょうか。

百舌鳥は〈徒花〉の番外編でもテーマに据えてますが、あちらは『春啼き百舌鳥』と比べるとかなり刹那的で。当時おそらく〝次に百舌鳥で書く時は、先の無い感じにしたい〟と考えながら執筆したのでしょう。

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