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《pixiv》1-34 白銀の御使い
《pixiv》催涙雨に溺れる僕
いよいよブラッシュアップ版長編一章も、残す所2回となりました。
丸々一話分ほどの加筆を目論んでおりましたが、この様子だと最終話がその流れになりそうです。
そして七夕という事で、過去にweb拍手御礼SSとして公開していた「催涙雨に溺れる僕」をpixivに掲載、2010年の作品という事でなんと12年前……
テキストの外ではそれだけの年月が経過しましたが、夜も矢代もそうそう変化は無いですね。私自身、よく飽きもせず続いているものだと感じます。
この七夕話に限った事では無いのですが、矢代は人間に戻ろうと奮起するほど人間から離れ、元々人間である筈の夜は「人間に成りたい」というより正確に言えば「社会のノーマル(平均)に成りたい」が近いのですね。この調子なので、両者とも難しい訳です。
矢代は難所突破に悪魔の力を発揮しようと「矜持(理性)を持ち続ければ」彼の思うところの人間、最低でも半魔では有り続けるわけで。夜も立場や環境に構わず「自分は人間である」と自覚が持てる様になれば、既に肉体は条件クリアしているので解決できます。
と、文章にすれば容易ですが、矢代の理性の箍は戦いのたびに危うく、夜の生命力のタイトロープは切れかかっている為、経過するだけ人間への羨望は強さを増し、同時に諦観も見え始める。PR -
《pixiv》【帳エピローグ】訪れぬ夜明け
本編後日談……とは言っても数十年後の話、そこそこ時間経過しています。
サイトで読了済みの方はご存知の通り、タヱちゃんの子孫らしき人物がメインという、なんとも勝手な作品です。
これは「その後、幸せに暮らしましたとさ」の表れとして書いたのですが、以降も定期的に番外編が更新される辺り、自分でも結構気に入ったシリーズ(関係性)の様です。
長編や他連載とは全く違うタイプの結末を迎えている為、話を考える時に自由の利く範囲が少しずれている。それが気分転換に丁度良いのではないかと思っています。
帳と対極にあるのが徒花で
閉じた世界での悠久━他世界に渡る因果の終着
娶った流れから━他者に取られた流れから
記憶に潜る━記憶に潜られる
生き返る為に死ぬ━生かす為に死ぬ
もっと挙げる事も出来ますが……
徒花も「終わる事」でひとつの答えに辿り着いている為、矢代と関わる事なく任務のどこかで野垂れ死んでいたよりは、幾らか解放が有ったのではないでしょうか。
希死念慮の強い夜は「自分の都合で命を捨てる」イメージが有りましたが、結局は「他者の為」に捨ててしまった(SS「口吻の種」でも指摘されている。)
死の恐怖って基本的には「永遠の別れ」「未知」の二大要素と思うのです、前者を更に鮮明にすると、夜の場合「自分が居なくなった後も矢代は生き続ける」事じゃないかと最近浮かびます。自分が居なくても生きられる者を縛っていた、縛る事を赦されていた……そこに触れると「避けようの無い情愛」を自ら感じ、別の感情と板挟みになる訳です。
そして何より矢代が誰かのものになってしまう可能性を高める選択なので、本来の希死念慮とは別軸で死への忌避が有る。それでも矢代を生かし自身の死を選んだのは、夜が散々矢代に対し「つまらないプライド」と哂っていたものと同じ、自尊心でしょう。
矢代は生き抜く為に泥臭さを見せるが、夜は死ぬ為に泥臭さを見せた気がする。 -
《pixiv》雨病み
《pixiv》虚色の集真藍
《pixiv》外待雨で柘榴の水溜り
梅雨の季節という事で、過去作3つを手直ししてpixiv掲載。
「虚色の集真藍」のイメージレスポンス(「ベースになった作品」というリンク)にある通り、以前発行した「耽読魔酔」に寄稿して頂いた三次創作も掲載済みです。生ゴミミックさん、ありがとうございます!
さてとりあえず上記3作に絞りましたが、そもそも実際の天気としても(眺める分には)雨は好きなので、そういう風景の作品ばかり増えてしまいます。夏の雨とか、ライドウの外套一式装備どう考えてもやばいでしょう。刀の柄もやたら湿って、どこかひんやりするんですよね。 -
《pixiv》1-33 第五カルパ
軽く驚きました、事後処理シーンだけでこんなダラダラ書いてたっけ?完全に忘却してました。
というのも2010年頃の作品を、あまり読み直さない為。おさらいし続けねば矛盾が発生し易くなるのに、困ったものです。短編や他連載ではif要素も有るので、また別枠で捉える事も可能ですが……
結局「長編第二章を書き進める前に一章を〝おさらい〟しておこう」と、そういう魂胆も有りpixivでブラッシュアップを開始したわけです。しかしこんなに苦しむとは想定外でした。
年内にpixivも二章に移行する、という目標。
二章の10話(2012年頃)あたりから、恐らく手直しが今ほどキツくなくなる……という希望的観測。そもそも何年かかっているのやら。ずっと書き続けてきたというよりも、長編に関しては完全にペース遅れによる長期化なので、だらしがないといった自認です。他の人の創作ペースに関してはどうこう思わないのに、自分の事は「出来る筈なのにやらなかった」が明瞭となる為、手直しの度にダメージを受けてます。最近書く新作は完全に息抜き、ブラッシュアップなどの手直しはサボったツケかなという感じで、呻きつつ進めています。
手直しで苦しいのは、矢代のラフさと硬さの調整、夜の内面や事情をどれだけ露出させるか、この辺です。長くかかると帳尻合わせが難しくなる、分かっていた筈なのにぃ~°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
何やらぼやいてしまいましたが一章残りあと3回なので、懐かしく読んでいる方も、pixivから読み始めた方も、気が向いたらコメントください(web拍手もブログコメント欄もBBSもマシュマロも、窓口だけは沢山有るので…) -
>19:49 てのひらのタワー読了…の方
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《pixiv》瞑眩 《pixiv》雪の果てまで
「瞑眩」は拍手御礼SSとしては新しい方ですが、内容・尺の都合で新作と差し替える流れになりました。よってpixivにひとまず掲載、ライ修羅……タグで大丈夫ですよね(多分)
「雪の果てまで」は本ブログ〈SS〉カテゴリでも読めますが、本文にムラサキシキブの描写が有った為、気まぐれに載せました。というのも拍手御礼SS新作「玉巵の君」にもムラサキシキブが一瞬出てくる為。夜の過去暮らした庵と、帳で二人暮らす庵と、同じ庭木が有ったら良いなと、ふと思ったので…… -
久々の完全新作、しかしまた帳番外で、またまた葬送系のネタ。帳は主役二名と環境設定の関係か、死生観にまつわる話が多くなる様子。
今回は魂無しの筈の器が突然泣き出すという不穏な話です。
後日談としてヨシツネの話も考えているので、そちらはweb拍手の御礼SSとして掲載する予定。
さて、あとがきで書き忘れた事を、ネタバレという程では無いので此処で書き置きます。
〝功刀の血肉となる事さえ許さない〟
ラスト付近の一文ですが、これは比喩でもなんでもなく本当に血肉であり、どういう事かというとSS「亡きガラスープ」を読めば分かります。矢代の中には、とにかく自分しか納めたくないのでしょう(夜がね)
こないだ描いたしょーもな1コマ漫画。こんなツッコミを入れながらも、自分は人間姿を維持したがるという……
〈その2〉が描かれる日はくるのでしょうか。 -
《pixiv》スワンのシュー
とうとうpixivにも掲載、異物混入話(言い方)
内容ネタバレの上で、以下記述▼
浮気草のつゆを被った矢代が、終盤あられもない行動に出るわけですが。個人的には、あれはアイテムによる誘惑行為というよりも〝引き出されただけ〟の様な気はします。
雷堂(明)に対する態度に滲み出ていますが……他者から向けられる好意、それも明らかに恋情含むいじらしくも固い想いを、彼は利用する傾向にある。
徒花番外SS『甘露日』には、同時に二名の矢代が出てくるシーンが有ります。あれはどちらも矢代であると思って、私は書いています。
夜も他者好意を利用する側面は有りますが、彼は好意が強いほど最終的なコントロールが難しくなる事を知っている為、警戒からほどほどに、もしくは契約など結び条件を課す。好意が双方向かつほぼ同等の熱量に無い場合、一方が破滅する様を見てきたせいでしょう。 -
>00:32 嘯く鳩読了…の方