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《pixiv》蛍狩り
《pixiv》水妖日の正午さがり
水辺の話が続いております、しかしまだまだ水辺の話が有ります(雨の話もやたらと多い)
蛍狩り(2011年)
長編で幾度か登場させたヨシツネが、脳内で判官贔屓を強めていった結果。
〈帳〉の番外編でも、矢代との関りが多い。付き合いの長さもさることながら、やはりベースが義経の為「人間感覚の残留」がポイントじゃないでしょうか。妙にライドウ不在時に絡みがちですが〝美味しい思いはしたいけれど矢代を困らせるつもりは無い〟ので、メロドラマ一歩手前で終わります。そういう事が続いているから、矢代も警戒心薄れていますね(だから何かが起こるとか、そういう事が言いたい訳ではないです、本当です!)
水妖日の正午さがり(2013年)
でた~クソガキ!みたいな回ですが、正午少年は何気に登場回数多いです。
『血肉を纏いて舞い候』『蛇縄麻』『水妖日の正午さがり』『霊酒つくよみ(後日談含む』
年下相手という事で、矢代も露骨な態度を出したり出さなかったり……
しかしこの水妖日~冒頭で「君が唯一の候補生かい」と言われているので、今は随分と候補生が減った様子です。つまり夜が候補生であった時期が、突出して激戦だったのではないかと推測。PR -
> 03:57 四十八願顔掛け読了...の方
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> 2:50 生死滲出読了...の方
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《pixiv》生死滲出
ようやく手直し出来ました。辻褄合わせやエロシーンの関係で、かなり後回しにしてきた過去作です。この数年で登場した里モブも、名前程度は登場しています(分からずとも話に問題無し)
鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし
引用したのは三橋鷹女の句。作中では秋を背景に云わせたが、季語は鞦韆で〈春〉という。
どの様な解釈かというと、鞦韆も愛も、能動的にならねば動かぬといったところ。
鞦韆(しゅうせん)はそれぞれ一文字ずつ「鞦」「韆」でも、ブランコの意味を持つ。本来は中国の宮女が遊ぶ遊具名。性具も兼ねていたと言われており、漕ぐ宮女の脚が見え易い為、そこから夜伽に呼ばれる流れ。
日本でブランコと呼ばれ始めたのは江戸時代から。大正7年にも「鞦韆に抱き乗せて沓に接吻す」という句を高浜虚子が詠んでおり、敢えて「鞦韆」と書く場合は、性的ニュアンスを含ませる意図もある様子(すべてでは無い)
俳句では無いが、谷山浩子の「夜のブランコ」も情感溢れる背徳の歌なので、良ければ歌詞だけでも見て欲しい。機会が有れば聴いて欲しい、曲調が夜中の空気。
リンのそれは愛情なのか?
〝自分の事を憶えていて欲しい〟という欲求は、愛の様な気がする。
これはリンが時折「昔の主人(サマナー)」を思い出している事からも窺える。なんとなく、ずっと憶えている、主人の一喜一憂を。主人が逝去しても里を出ないのは、思い出から離れ難いのではないか。機関を憎悪する根源はリンのかつての主人であり、リンは夜の中に同じ憎悪を見出し、その火を育てた。程度の重さは違うかもしれないが、リンは勝手に想いを呪いへ変換し、それを夜に継承したのだ。
この「かつての主人」は当時から浮かんでいるが、詳しく書く予定は無い。キリが無い、広げようと思えば恐らくどこまでも書ける。モブとして出してきた里の面々、御上たち、谷の候補生時代だとか、蝦蟇や狸(リー)の家系、霊酒つくよみの酒蔵を造った過程、風間刑事の部下二名(擬態彦兄弟)、帳の下里や旅行先の人々……
執筆しながらプロット立て「勢い任せ」で書くこと9割だが、サブキャラや捏造モブキャラはたった一度の登場だろうと「性質」を一番に考える。外見情報は最後に決まる。脳内に一先ず貯えておけば多いほど勝手に繋がっていく為、逆に動かし易くなっていく。
簡単な相関図は『耽読魔酔』に載せたが、サブモブまで載せた場合はスペース足らずになると思う。縁や因果や念の多い程、魂に重量が出てくる気がする。しかし天外孤独には天外孤独の世界が有るから、存在する限りは相対も確実に在るとイメージする。世界を狭く極小に捉え、重量の水準を替える。
自分の書く「ヤタガラスの里」は「葛葉の里」を取り込み形成された為、葛葉一門に対しそれこそ〝使役する〟かの様な扱いをする。あそこに飼われるサマナー達は、管の様なもの。多く有れば良し、中身が強ければ良し、吸い込みも吐き出しも出来なくなった管は捨てるが宜しい。そんな管たちの狭い世界だ。
夜は何故怯えたのか?
自分から要求しておきながら、接吻ひとつで怯え震えた。これは焦燥からリンと深い契約を結ぼうと試みたものの、性行為への嫌悪、そしてリンに対する近親感が拒絶反応となって出た。
予測出来なかった訳では無く、逆にリンから激しく拒絶されれば縁が切れるかもしれない。それでも訴えたのは「鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし」に従った為だろう。襲名すれば疎遠となり、リンも次世代の指導にあてがわれる。自分が望めど連れて行けないのなら、物理的影響を互いに強くする契約を、里に構わず勝手に結んでしまえという事だった。
しかし万が一、ここでリンが快諾どころか〝これ幸い〟と肉欲をぶつけた場合も、夜は壊れていたのではないか(それだけは無い筈と思い、縋った為)
近親相姦に関しては「フフッ……だって僕、家族居ないもの。解からぬよ、そんなモノ」とSS『四十八願顔掛け』で述べた夜だが、別のSS『核語りき』では御上のタム・リン(夜のタム・リンとは別個体)に犯され気が動転している。 -
> 03:03 人修羅ノ皮総丁本読了...の方
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《pixiv》故意文
《pixiv》とってこい
今気付いたのですが、これどちらも犬の話ですね。
動物と縁が無さ過ぎる為、それを素としたキャラクターを書くのが苦手であります。人間書くのが得意かというと、そういう訳では無い。〈どうぶつとわたし〉に関しては追記で……(二次創作あまり関係無いですが)
故意文(2013年)
合体時の「悪魔の手紙」に関し妄想した結果、生まれた話だった様な……それと〝幻獣妖怪などの犬は、視覚も犬のそれなのか〟と疑問を抱いた時期が重なった。しかし余談にも書いた通り、私はドアマース初出のノベライズを読んでおりません! 真4の雑魚としては狩ったけど、使役した記憶は無い。
ちなみに公式ノベライズ読めない理由は、怖いから。公式ノベライズといえど派生作品なので、気楽に読んでも良いのでは?と思われそうですが、文章により解像度を上げられるとまた別の怖さが有る。媒体が漫画のマレビトは、びびりながらもなんとか読めた。
普段から捏造だらけの二次創作書いてるので、気にも留めない様に見えるかもしれませんが、それは「原作ゲーム以外を見ない様にしてるから」書いてこられた訳で、そういうコントロールをしなければ作品公開やらイベント参加も無理だったと思います。だから「自分の書いたものを許してくれている(様子がある)」人としか交流できないという。
こんな二次書きながら、自分から積極的に交流しようとは思えない、怖過ぎる。
とってこい(2010年)
「タム・リンが時折入る事のあった管」の存在を考え、そこから書いた記憶。この管は紺野にとって御守りに等しい遺品だが、功刀の為に文字通り〝断ち切った〟話。なんでもなく短編枠に置いてましたが、結構重要な分水嶺と今なら思う。
紺野がライドウを目指したのは9割リンの為であり、襲名と同時に彼を消してしまったからこそ呪いの様に残留している。ライドウを自分にとって、意味の有るものにしなくてはならないから。
それにしたって功刀も意地で謝らない辺り、よほどキレていたかどうなのか。 -
いきなり何?と思われそうですが、脳内でぐるぐる渦巻いている曲を紹介します。折角このブログで語るのですから、二次的妄想、インスピレーションと絡ませます。気紛れ、今回は「蜉蝣」から。
※曲名にリンク有り。しょうもない戯言も読みたい人は、全文表示で。
Holy Needle
〝翳される矛盾の言葉 溶け出す憎悪と悲しみが〟
イントロが良い。このバンドは、掠れ切った声みたいに縋りついてくる、その割に硬質かつシンプルな音してて好きです。縋るだけあって、何かを求めている様な必死さが感じられ、狂おしい気持ちになる。
白い鴉という曲も有りますが、SS「白い烏」は此処からイメージして書いてます。他にもいくつかタイトル拝借した話が有りますので、分かる人は成程納得してください。作風(歌詞)的に、大体浮かぶのは夜なのですが…
白い鴉 〝嫌う事など出来るわけでもなく 傷付けるからもう「好き」とも言えず〟
手 〝高く高く手を伸ばし 朱く朱く染まるこの場所から〟
渦 〝苦しかったよ 一人じゃ居られ無かった あぁ…〟
赤の虚飾 〝泣いて縋るその姿に吐き気を感じた〟
光の影 〝君の心が 目の前で壊れていく〟 -
《pixiv》1-35 JACKPOT!
一章におけるダンテ登場回、これが最終です。
そして一章自体も、次回やっっっと最終回です。連載当時の何倍の期間かかったことやら……
35話キャプション余談にも書いた通り、ブラッシュアップ版最終回は大幅加筆する予定です。などと豪語したものの、細かい部分はまだ考えてません(ええっ……)
主人公が人修羅こと功刀なので、彼の視点だと場合によっては記憶が飛び飛びになる。
前の周回の記憶が消えてはいないものの、OFFになっている状態というイメージで周回が始まる為、一章ラストは本当に色々すっ飛ばしてしまったのですね。その辺りを、もう少し情報入れていこうかなと考えています。二章はライドウ視点も増え、完全に主人公二名といった具合になっていくので、pixivで追っている人はお楽しみに。
まあしかし自分の描くダンテは、他キャラと比較すると随分優しい表情になる。これは脳内の矢代ヴィジョンという事か……でもダンテはあくまでも前回のヤシロに思い入れが有り、眼差しは現在のヤシロを突き抜けている訳で。だからその優しい姿は、過去に向けられたもの。
とはいえ、ダンテはオリジナルからして慈愛を持つ人と認識しておりますので、熱量は違えど色んな人(もしくは悪魔)に向けられてきたもの、とも言える…… -
《pixiv》初夏のRhodonite
《pixiv》栄光の手
夜を駆ける
初夏のRhodonite(2011年)
アルラウネとの馴れ初めを、まず考え……そこから薔薇園のロケーションを活かす構成した記憶。このような「悪魔との定期更新の機会」が有ったとして「徒花・明END」の夜(つまり中身が…)はどうしていたのだろうと妄想し、対となる話まで展開した具合。SS「夜の女王」からも分かる通り、矢代は夢中になると屋外とかどうでもよくなるようです。
栄光の手(2015年)
余談にも書いた通り、先に帳番外SS「Demonio」が来ていた筈。其れひとつで存在感が強く異彩を放つ、そんな呪術的アイテムに惹かれる。ラストでライドウが妄想するように、人修羅の手首を落としてみても良かったが…手首落としは他の話(徒花)でやっている為、そちらのインパクトを大事にした。ちなみに、足首落としはまた別の短編に有ります。
夜を駆ける(2009年頃?)
キャプションに書いたように、楽曲から想起した小話。サイトTOPの「web拍手御礼ログ」からも一部読めます。しかしそちらはサイト改装を控えている為、放置状態で……サイト初期の形式で良い場合は main → Mugic&webclap ss から読めます。
スピッツは他に「水色の街」「俺の赤い星」が好きです、前者は瑞々しい死、後者は乾いた生、そんな感じがするので。 -
《pixiv》金魚玉
《pixiv》魔鏡ショウ
《pixiv》chaosの零余子
pixiv手直し再録系は、複数まとめて更新報告でいいか、というノリになってきました……
この3本は2012~2013年作品ですが、長編一章より断然直し易い。今の書き方に寄ってきた頃かなと思います。
金魚玉(2012年)
「飼っているのか飼われているのか」というニュアンスは他作品でもよく滲ませるのですが、これは顕著かと。何処から想起したかあまり憶えていない、というよりは幾つかの要素が揃った段階で思い浮かんだ話と推測します。球形の吊るし金魚鉢、檻を壊す、真珠の涙、膨れ上がったらんちゅう、夢の蝕み、イメージの数珠はこの辺り。鉢の世界が球形であるという共通項から、ボルテクス界と重ねた。
魔鏡ショウ(2013年)
帳文庫版に書き下ろした話、これは舞台から決めた覚えが有る。帳エピローグでは欧州だった為、次の旅行話はアジア圏にしたかった。話には必ず、悪魔か魔術的なアイテムを出すという信条が有る為、骨董屋に並んでいて違和感の無い鏡にした。中国の魔鏡という事で照魔鏡、音から魔鏡→魔境に繋げ、魔都と喩えられる上海に決めた。テーマのせいで最後は鏡プレイになった、不可抗力。
帳の良い所は、数十年単位の時間の開きを書ける事。
chaosの零余子(2012年)
二重フェイクが特徴的な回ですが、大体思い付きです。試験で「どちらが本物か?擬態者はライドウ」をやる事は決めてあったものの、その前後は特に固まっておらず。凪と人修羅をデートさせ始めた辺りで「この段階から騙した方が面白いし、ライドウにとっては擬態の慣らしになるな」と感じた為、突発的に二重となりました。
夜の仲魔のアマツミカボシは、ゲームと比較すると妙なテンションですが気にしないでやってください。